黒服バイト 高級ラウンジ それは魅惑の世界 第5話 料金
ラウンジで働き始めて一か月ほどが経った。初めは未知の世界すぎてさっぱりわからなかったが、ある程度の仕事は出来る様になり、ある程度のシステムは理解し始めていた。しかし、事件は起こった。
なんだか最近おかしいな、と思っていた。開店の準備中にスーツの知らないおじさんがカウンターに座って恵子さんと話していることが度々あった。
恵子さんはお店が終わってからよく、黒服をご飯に連れて行ってくれた。だが最近その頻度がハンパではない。毎回毎回連れていってくれる、これは何かあるんじゃないかという気はしていた。
働き始めて一か月半ほどがたったお店終わりに、恵子さんはこう話した。
「実はな、店閉めることになった。すまん。」
いつですかと聞くと、あと二週間ほどだという。そしてそのまま、お店は本当に閉店してしまった。
しかし、ここからが黒服人生の始まりであった。
今回は料金について
イメージほど高くないと思う。それほどしっかり決まっているわけではなく、大人数の時などには頼めば値下げしてくれたりすることも。
式にすると、
(セット料金 × 人数 + その他ドリンク + ボトル代 + 同伴料金 + 延長料金)× サービス、税による倍率 =料金
といった感じである。100円単位は切り捨て。
セット料金
店によってまちまちだが10,000~18,000円ほどとなる。これが人数分となる。
その他ドリンク
ビール、炭酸などである。コーラ、ジンジャエール、オレンジジュースなどもある。頼めばどんな飲み物もどこからか調達してくれる。ほぼほぼ一つ1000円である。
お客さんが頼むだけでなく、女性が頼むビールなどもここに含まれる。女性は炭酸で割って飲んだ方が料金が上がるが、おなかが張って量を飲めなくなるため、調子によって炭酸で割るか水で割るか考えている。
ボトル代
入れているお酒によってまちまちだが、一本10,000~50,000円ほど。お客さんがお金持ちだったりすると、女性がたくさん席について、寄ってたかって飲んで二本ほどあけてしまうこともある。シャンパンもここに含まれる。
同伴料金
いつか後述するが同伴というシステムがある。同伴すると同伴料金がかかる。3000円ほど。
延長料金
1セットは1時間半であり、それを超えると延長料金がかかる。店によるが30分につき3000~5000円ほど、人数が多いと増えることも。
サービス、税による倍率
これも店によるが20%~30%のサービス料がかかる。
例えば、一名で2時間、25,000円のボトルを下ろしてビール、炭酸が8本出たとすると、
(12,000+25,000+8,000∔3,000)×1.2≒57,000円 となる。
平均するとこのくらいの値段になるのではと思う。改めて見るとやっぱり高い。
続く