高貴な桃太郎 第一話 (桃太郎パロディ)
昔昔、あるところにおじいさんとおばあさんがおりました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。おばあさんが川で洗濯をしていると、川下からモモがドンブラコドンブラコと登ってきました。この川は京より流れ出る川です。おばあさんは「これは何じゃ」とつぶやき、桃を抱えもって帰りました。
家でおじいさんにいきさつを話すも興味を持たれず、食べようということになりました。そしておばあさんが包丁でモモを割ろうとしたその時、窓から光が差し、幸せな音楽が流れ、モモはてっぺんより人ひとりでにわれました。二人がモモをのぞき込むと、そこには赤ん坊が寝ておりました。
赤ん坊は立ち上がり、「私はブッダという名です。それは『目覚めたもの』という意味です。」と言いました。赤ん坊は布のようなものを巻いておりました。が、おじいさんとおばあさんはその子に桃太郎という名を付けました。その時もブッダは嫌な顔一つしませんでした。