NIKUMAN総回診

ポン酢付けりゃうまい

魔境 夜行バスを乗りこなすための心得

最近少なくとも毎月2回は夜行バスに乗っている。ていうか昨日も乗った。

なかなか私ほど夜行バスに乗る人間はいないだろう。

 

夜行バスといえば某ローカル番組からの印象もあり、かなりキツイ乗り物だという印象が強いが、、、、

 

 

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まさに魔境である。

 

 

狭すぎる車内。長すぎる乗車時間。イチャつくカップル。ウトウトして寄り掛ってくる隣の席のオジサン。悪気なしに椅子を無断で倒してくる外国人。消灯してもスマホを煌々とつける無敵の中国人。

 

 

乗り慣れない者が乗れば、必ずや到着する頃には深いダメージを負っているだろう。

頭はフラフラ、腰はボロボロ、髪はカピカピである。

もう旅を楽しむどころではない。

 

 

そこでこの記事は、もう100回以上深夜バスに乗った、深夜バス暴走族とさえ言えるこの私が、深夜バスの心得を説こうというものである。

 

 

深夜バス利用の流れ

流れは、以下の通り。

 

予約→支払い→準備→搭乗→消灯→休憩(数回)→到着

 

予約

予約は非常に簡単。検索するだけである。「京都 東京 深夜バス」という具合。それで一番上に出てきたサイトを選べば問題ない。

どの予約サイトがいいとか、お得だとかは無い。どこで予約しても同じである。

出発地と目的地、日付、人数を選ぶだけ。ここの日付は、乗る瞬間の日付である。

例えば8月3日の夜出発なら、日付はそのまま8月3日となる。

 

 座席は選べないが、複数人なら必ず固めてくれるし、女性を男性の隣にすることは無いから安心してほしい。

 

支払い

クレジットカードがあればクレジットカード。なければコンビニ支払いで。

値段であるが、季節によってバラバラである。何が基準かはよくわからない。

京都東京間であれば、一昨日乗った時は片道7000円程であったが、5月に乗った時は1500円だった。

しかしギリギリになればなるほど高くなるので、早めに予約するのがオススメ。

 

準備

どうせ夜なので風呂に入り、歯も磨いてしまう。ラフな格好で向かう。

 

搭乗

時間通りに集合地点に行くだけである。しかし、深夜バスの集合地点は分かりにくいことが多いので早めに行くのがオススメ。トイレも行っとこう。お茶も買おう。

殆どの場合チケットも何もいらない。名前を言うだけ。乗るだけである。

 

 

消灯

搭乗してしばらくすると消灯時間となる。ここからはスマホもゲームも使えない。

音楽は聴ける。

 

休憩

計3回ほどパーキングエリアで休憩時間がある。15分から30分くらい時間を取ってくれる。別に絶対にバスから出る必要は無いのだが、毎回出るのをオススメする。

ずっと座りっぱなしだと腰がホントに死亡するからだ。その時は大丈夫でも降りた時に痛感する。血行をリフレッシュしてやる必要があるのだ。

 

到着

ついたら降りるだけ。アナウンスもあるし電気もつくのでまず寝過ごすことは無い。

 

あると便利なモノ

イヤホン、充電器。言わずもがな。

ジップなしパーカーを頭から被れば数倍寝やすくなる。

 他には何もいらない。

たまに膨らませて首に巻くマクラ?みたいなのを持ってきてる人がいるがあんなものは何の役にも立たない。みんな結局抱いて寝ている。邪魔である。

マスクもいらない。車内は乾燥しないからだ。(人の息で)

 

 

注意点

 まず夜行バスで一番大事なのは、他人に気を一切使わないという事だ。もし前の席の人が席倒していいですかと言ったら絶対に「NO!!」と言わねばならない。自分のスペースが狭まるストレスは半端ではない。それを10時間も受け続けるくらいなら一言「NO!!」という方がマシなのだ。相手が外国人であっても同じだ。絶対に倒させない。と言うからには同時に自分も絶対に倒さない。この自分ルールが重要だ。

 

 自分が窓際で、通路側が知らない人であり、その人が寝ていたとしても休憩では絶対に起こして通してもらう。寄り掛ってきたら「頼むからやめてくれ」と言う。他人を押しのけてでも自分のスペースは確保する。それが出来なければ夜行バスでは死ぬ。

 

 次に、夜行バスではほとんど寝られないものだという覚悟をしておく。そうしなければ周りの寝ている人間を見て、取り残されたような気分になり発狂して死ぬ。

 夜行バスでは6時間とか真っ暗な中で何もすることが出来ないという状況がしばしばあり得るのが当然だ。急にそんなことになったら耐えられないのであらかじめ覚悟しておく必要があるのだ。

 そもそもあんな劣悪な環境で寝られる人間は無神経と言わざるを得ない。寝られないほうがマトモな人間なのだと思っておけば精神も安らぐ。

 

 あと、当然だが休憩では必ず財布を持っていく。寝るときも片身離さず持つ。夜行バスに乗るような人間は信用してはならない。ましてや毎月乗るような人間はなおさらだ。

 ジュースを買ってはいけない。お茶か水のみだ。起きた時口がネチャネチャだと朝から気分が最悪だ。

 予約するときコンセント付きかどうかだけは絶対に確認する。ブランケットも付いてると尚良し。

 基本的に真っすぐな高速道路を一定のスピードで走るだけなので、乗り物酔いの心配はほとんどない。

 

夜行バスの魅力

夜行バスの一番の魅力は、やはりとにかくキツイということだ。

なかなかあんなツライ目に合うのは難しい。

それ故何回も乗れば精神が鍛えられ怖いものは何もなくなる。というかキツイ目に合うのがダイスキになってくる。というかMになってる。私は最近、窮屈なシートベルトをされる事に幸せを感じるようになってきた。

暗闇で6時間も何もすることが出来なくなれば、考え事をするしかなくなる。思考が完全にクリアになってくる。自分を見失いそうなときは夜行バスに乗るのもいいかもしれない。

休憩所に着けば、ワケのわからないところにいる自分、夜行バスに置いていかれれば完全終了してしまう状況にいる自分にどこかセンチメンタルになってくる。

夜風に吹かれ、タバコを吹かせば誰も知らない自分に出会えるかもしれない。

お金持ちで新幹線しか乗ったことがありませんという人も、夜行バスを是非一度試してほしいものだ。

 

 

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